2012年 05月 11日
團菊祭五月大歌舞伎 午後の部
一、絵本太功記(えほんたいこうき)
尼ヶ崎閑居の場
武智光秀 團十郎
操 時 蔵
武智十次郎 菊之助
佐藤正清 海老蔵
初菊 梅 枝
皐月 東 蔵
真柴久吉 菊五郎
本能寺で主君の小田春永を討った武智光秀ですが、息子の謀反に憤った母の皐月は、尼ヶ崎の庵室に籠っています。ひそかに母を訪ねて来た光秀は、春永の腹心の真柴久吉が忍んでいると思い、障子越しに竹槍を刺し込みますが、出て来たのは皐月でした。そこへ、光秀の倅、十次郎が手傷を負いながら戦場から戻り、父に味方の敗北を知らせると、祝言を挙げたばかりの許嫁初菊に看取られて息絶えます。母と子の死に涙し、進退窮まった光秀の前に久吉が現れますが、情け深い久吉は、戦場での再会を約してその場を去るのでした。
二、高坏(たかつき)
次郎冠者 海老蔵
太郎冠者 亀 寿
大名某 市 蔵
高足売 松 緑
主人の大名と太郎冠者と共に花見に出かけた次郎冠者は、盃を乗せる足付きの台である高坏を買ってくるよう命じられます。ところが、高坏がどんな物か知らない次郎冠者は、高足売の口車に乗せられて高足を買った挙句、高足売と一緒に、預かっていた酒を飲んで酔いつぶれてしまいます。次郎冠者を探してやって来た大名と太郎冠者に起こされますが、次郎冠者は、高足を高坏だと言い張り、ついには高足を履いて踊り出すのでした。
花見の華やいだ雰囲気の中、酔態を見せながら高足を履いて賑やかにタップを踊るのが見どころの長唄舞踊です。
三、ゆうれい貸屋(ゆうれいかしや)
桶職弥六 三津五郎
家主平作 團 蔵
屑屋の幽霊又蔵 市 蔵
娘の幽霊お千代 梅 枝
弥六女房お兼 吉 弥
魚屋鉄造 権十郎
鉄造女房お勘 秀 調
芸者の幽霊染次 時 蔵
桶屋の弥六は、いい腕を持ちながらも、いくら働いても楽にならない暮らしに疲れ果て、すっかり怠け者になっています。女房のお兼や家主の平作がいくら意見しても聞く耳を持たないので、とうとうお兼は実家に帰ってしまいます。そんな弥六の前に、成仏できない芸者の幽霊・染次が現れ、女房にしてほしいと言い出します。最初は驚いた弥六も、美女に迫られて悪い気はせず、夫婦同然に暮らし始めます。そんな二人が思いついた商売が、恨みを晴らしたい人のために幽霊を貸し出す「ゆうれい貸屋」。染次が呼び出した幽霊が続々と集まり、商売は大繁盛しますが......。
by歌舞伎美人
今年で3回目を迎える 大阪松竹座での「團菊祭」
でっ!今回初めて 海老蔵君がお目見え
一幕目の「絵本太閤記」
何が正義で何が悪なんだかよくわからん!
主君に反逆して、偶然とは言え親を殺し、間接的に息子まで殺してしまう光秀
婆ちゃんを竹槍で突いちゃったのに落ち着いて座ってる場合ちゃうやん!
と、思わず突っ込み
やはりこのお話は好みではない!!
しかし、十次郎役の菊之助君は初々しい武将役を好演
最後の愁嘆場は涙を誘います!
二幕目 「高杯」
海老蔵君が下駄でタップダンス
ちょっと、真面目にやりすぎ?
はじけ感がもう少し欲しいですね!って、上から目線
三幕目 「ゆうれい貸家」
山本周五郎・作の人情話
ゆうれい役の時蔵さんの キップのいい元辰巳芸者でゆうれいなんて
はまりすぎ~!
一幕目での控えめな武家奥方の操役と伝法な辰巳芸者を演じ分けてすごい!
ちょっと、自分の生き方も問うてしまいそうな
こんな人情喜劇は好み
さて、来月は京都南座で
坂東玉三郎さまの「阿古屋」楽しみ~~!!
by ykiki28
| 2012-05-11 12:37
| 観劇